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『楽園』やっと読了。

今日はすっごく過酷な残暑になっていますcoldsweats02汗だらだらです。でもエアコンかけずがんばるrock

一度ちょっと涼しさを知ると返ってこのぶり返しが体に答えますなーsweat01

先日、予約を忘れていたと書いた宮部みゆき『楽園』の下巻、まさか図書館の人がブログを読んだわけではないだろうが、あの後すぐに「予約の本が用意できました」とメール連絡がshine

自転車をマッハで漕いで図書館へ行き、その日から2日半で一気に読み終えたbook

ちょうど日曜の午後、結構良いお天気になったので、近くの運動公園に行ったのだ。ここは徳島マラソンのスタート地点にもなる意外に立派なグラウンド。トラックを囲んで少し小高く芝&木がぐるっと植えてあるので、そこに椅子を広げ、クーラーBOXに梨やらジュースを入れて読書TIME。いつもは幅広い年代(小学生だったり高校生だったり)が部活とか大会をしているのに、この日はゼロ。8月末だからみんな宿題してたのかな?

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100円払えば誰でもトレーニングに使ったりできるらしい。この日は2人位が走ってた。後ろは眉山。

読み終えてまず思ったのは、作品の仕上がりがどうとかでなく、「犯罪者の家族について初めて考えさせられた」という事。

この作品は2005/5~2006/7まで産経新聞に連載されているそうだが、物語の構想を考えていたのは当然もっと前。でも連載直前に、登場するエピソードとそっくりの事件が実際にあり、宮部みゆきもすごく迷ったとあとがきに書いてある。

確かに、この人の書く小説は、いつもホントにあったんじゃないかと思う位映像が迫ってくるような記述なので(『蒲生邸事件』なんて蒲生邸の間取りが書けそうになった)、「これってあの事件を参考に書いたんじゃないか」とつい短絡的に思ってしまいがちだ。

だから読んでるうちに、実際に起こった事件になぞらえて、「実際犯人の家族ってこんなだったんだ」なんて思いこんでしまったら、ワイドショーの「あの凶悪事件・その後」みたいになってしまうし、リアルだけれどあくまでフィクション、というものを書くというのはさぞかし大変だっただろう。

実際読んだ人の感想(ユーザーレビューですね)を読んでも「話しが出来すぎ。火車や理由に比べて構成が薄い」なんて書いてる人がいたが、そりゃこねくりまわすにも限界のあるテーマだよ、と思う。

凶悪事件の犯人が若年層(未成年)である場合、被害者の家族が、通常の場合以上に、どんなにつらい思いをするのかを身を持って世間に見せてくれたのが、あの山口県光市の母子殺害事件の被害者家族・本村洋さんだったと思う。自分の日々の生活の中では、正直あまり考える必要がない位遠いものだった少年法だったが、あの事件によって、彼のインタビューや手記、色々な番組での有識者の意見などを聞いて自分なりに色々考えてさせられた。

一方「楽園」を読むと、ここ最近多くなったと感じる(統計的には多くなってないらしいのだが)若年層による凶悪事件の「加害者の家族」という人たちも確実に同じ社会に存在している事にも目がむく。加害者が若いということは、家族も若いのだから、まだ長ーい人生を前に呆然としてしまうだろう。

小説の中で「血のつながった家族の中に警察の厄介になるような出来損ないがいたら、あなたはそれを家族の幸せのために切り捨ててしまうことができるんですか?」と主人公に訴えかける場面が出てくる。世間では、「親の顔が見てみたい」の言葉通り、犯罪者の家族は当然何か問題がある筈、と決め付けられがちだ。それが長年ワイドショーで睡眠学習ならぬ映像学習で身についてしまった日本人の価値観だ。

でも楽園を読んでいると、犯罪者には、兄弟姉妹がいる事だってもちろんあるし、それがとてもいい子だとしても人生180度狂ってしまうのだ。親だって、さんざん問題児に振り回された挙句に、ある日犯罪者の親になってしまったという人もいるんだろう。じゃあ事前に縁を切れるかといったら・・・というところに行き当たってしまう。

お話しそのものは、読みやすいし、とても魅力的な登場人物・萩谷敏子によって、最後とても癒される気持ちにもなるのだが、小説のテーマそのものについては、作者からポーンとボールを投げられて「貴方も考えてみてください」と受け取ってしまったまま、考え込んでしまうような重さがある小説だ。

少し飛躍してるかもしれないけれど、これから裁判員制度が始まったとしても、人を裁く自信ないよなってあらためて自覚させられた1冊だった。

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