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いまさらですが「おくりびと」

3月頃にはアカデミー賞受賞、DVD発売と、世間の話題の中心だった「おくりびと」。

今週思いがけずDVDを手にすることができた。

英会話の先生が購入したのを貸してくださったのだ。

先生はアメリカ人。ご主人(日本人)と一緒に見て涙が出たそうだ。

「これを見るにはハンカチが必要よ」「日本の伝統的なしきたりや儀式がうまく描かれていて、とてもよかった」とおっしゃっていた通り、とても良く出来ている映画だった。

たまたま1週間位前に、同じ滝田洋二郎監督の「壬生義士伝」を見たところだったのだけれど、なんというかこの監督の作品は、淡々としているように見せかけて、いつの間にか自分もお話しの中に入りこんでしまうような錯覚をおこす魅力がある。

だから、後半になって登場人物に起きる悲しい出来事や、感情の起伏がリアルに伝わってくると、つつーっと涙が頬を・・・ということになるのだ

2作品しか見ていないのだが、滝田マジックにかかってしまったというか、全く違うコンセプトの作品で、全く同じように涙がでてしまった。

もちろん主演のもっくん(シブがき世代なもんで)の演技も素晴らしい。困った顔をしながら、一生懸命目の前に起こることに向き合うところが、やはりピュアなハートを持つ北国生まれの元・音楽家だなと感じさせるから、うまい。

山崎努もあいかわらず良くて、昨年見た「クライマーズ・ハイ」での新聞社社長の役がすごく恐かった(堤真一も「真剣に恐かった」と言っていた)ので、今回は風変わりではあるけれど、暖かい心を持った、山崎努にしてはいい人の役、といった印象だ。

アカデミー賞の時期は、もっくん・広末涼子・滝田監督がずっと露出していたから印象が強いけれど、この作品のよさは前述した滝田マジックと共に、山崎努の存在感と、小山薫堂氏の脚本が素晴らしいからなんだろうなあと思う。

映画の中に出てくる色々な「おくられびと」と「おくりびと」の関係。死者が納棺師の手で「旅立ち」の支度をし終えた時、初めて長年のその人との関係を振り返り、感謝したり、懺悔したり、胸の奥にしまっていた気持をいったり・・・。

英会話の先生は、自分はクリスチャンなので、死ぬ事はキリストのもとで行く事でつらいことではない、という考えがあるから、日本人ほど悲しまないのだ、と教えてくれた。だからその部分ですごく興味深い映画だった、と。

納棺の所作を見る機会というのも、日本人だってそうそうないというのが実際だと思う。

でもこの映画の画面の中で「身近な人との別れ」を見ているだけで、これだけ心を打たれるのだから、自分自身も身近な家族や、今まで出あった人達への気持を、時には確認しとかなきゃいけないんじゃないか、と思えてくる。

かけておけば良かった言葉を、亡骸に向かって投げかけるのはせつないですからね

まあ急に「今までありがとうね」なんていうと「何言ってんの、まだ死ぬわけじゃないのよ」とか言われるかもしれないけど

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←日曜に、淡路夢舞台の温室で「ウィーン花物語・ハプスブルグ家の優雅な庭」イベントをやっていました。ホントに優雅

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コメント

こんばんは!
ソックスモンキーさんのお話、毎回ほんとじっくり読ませて頂いてます
「おくりびと」、いまだ鑑賞できていないのです。DVDも満杯が続いてるようで。もっくん(世代としてはほんと気になる…)はがんばりましたよねぇ。たずさわった全ての人の‘想い’がたっぷり詰まった作品なのでしょう。早く観て色々感じたいものです。
追伸として。
「一瞬の風になれ」も興味を惹かれ、早速図書館で予約しました

投稿: おけいはん | 2009年5月14日 (木) 22時45分

観られたのですね
小山馨堂さん、素敵な方ですよね^^
アカデミー賞の授賞式には出席できなかった(人数の関係で?)みたいですが、それでも我先に航空チケットを予約してしまうところが、とってもチャーミングで、なんとなくそういうホンワカとした温かさが脚本にも出てるような気がします。
山崎さんは、さすがとしか言いようがないですよね。
淡々としていながら、熱さもあって、可笑しさと哀愁が混在している素晴らしい俳優さん。大好きです
何より、とっても美味しそうに白子を食べるシーンは私の中ではピカ一でした

投稿: acco | 2009年5月15日 (金) 14時01分

おけいはんさん
こんにちわ!「おくりびと」のレンタルは結構競争率が高そうだったので、私もまさか先生に無料で貸してもらえるとはラッキーでした
でもずっと先になったとしても、一度は見て欲しいとお勧めできる作品です。今の自分の歳で見るのがちょうどいいな~と思いました。
それはそうと、新型インフル・・・無駄に騒いではいけませんが、おけいはんさんもお気をつけくださいませ

投稿: ソックスモンキー | 2009年5月18日 (月) 12時02分

accoさん
こんにちわ!小山薫堂さんが航空券を予約していたとは知りませんでしたお茶目な方なんですね。主人公のキャラクターにも、そんな部分が確かに現われているような気がします
白子のシーン、私もすごく印象に残りました。食べること・生きること・食べられるもの・食べるヒト・色々な事を考えさせるシーンでしたね最初は単純においしそっと思っちゃったんですが

投稿: ソックスモンキー | 2009年5月18日 (月) 12時10分

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