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見習いたい二人。「JULIE&JULIA」

水曜日は中秋の名月でしたよね

残念ながら、雲の多い空でおぼろ月夜という感じになってしまったけれど、それでも月の光ってきれいだな~としみじみ感じてしまった。

そしたら昨日夜、iPodのPodcastでアメリカのNBCニュースでも中秋の名月の話題らしきことを伝えているではないか1日遅れで見るニュースなのでちょうど水曜夜の話題なのだ。

もちろんアメリカにはお彼岸はないので、「Harvest Moon=収穫期の月」という名で呼ばれているのだそうだ。

毎年この日にはまん丸の綺麗な月が見られます、まるで「Big Dinner Plate」のような・・・と。

ははぁ~うまいこというな~と、キャスター氏に思わずつぶやいてしまった

ちなみに、実際辞書でHarvest Moon を引いてみると「中秋の名月」って出るのですよ

ところで映画の話の続き。前回感想を書いた「オリンダのリストランテ」を観た数日後、次に借りてきたのが「JULIE&JULIA」。

女性二人が主役、コメディ、料理がモチーフ、メリル・ストリープ、と、いかにも女性受けする要素満載な作品、となるとプロの評論家の間ではどうも実際より評価が低いように思えてならない。

私はこの映画、大・大・大好きだ。

実在するニューヨークの女性ジュリーが始めた挑戦がきっかけで、40年前にはきっと超有名人だった料理研究家ジュリア・チャイルドという素敵な女性を、いま日本の私達が知ることができた、というだけでこの映画、原作にありがとーー!と言いたいくらいなのだ

メリル・ストリープは、一番最近観た作品が「プラダを着た悪魔」なので、冒頭のシーンから「えぇぇぇ」という感じ。
あの裏声、ものすごい背高女(185cm位のイメージらしい)という設定、天然おっとり系のキャラクター。どうも最近のメリルと違い過ぎるような・・・

パリ駐在の外交官の妻として、アメリカでの公務員のキャリアをすっぱり捨て、さあ何をして暮らしましょう、やってみたい事を片っ端から習ってみましょう、というジュリアの上品・天然系のキャラクターが可愛くて観ていてくすくす笑ってしまう。

と、同時にいくつかのエピソードから、彼女は40歳近くまで独身で、ご主人と電撃的に出会って結婚し、きっとその年齢故子供はあきらめ、でも絶対に大切な旦那様と幸せに生きていく、と心に決意してパリに来た芯の強さがちょっとだけ垣間見える。
さっすがメリル・ストリープ、というところだ。

そして、知らない土地で何をして過ごしましょ、と、もがくところにどうしても他人とは思えない共感を持ってしまう。

でもジュリアは私とは全然違っていて、フランス人も笑ってしまうようなのーんびりしたフランス語を大声で感情豊かに話すので、どんどんパリに溶け込んでいき、コルドン・ブルーの意地悪先生以外は苦手な人がいない、という位どんな人共仲良くなってしまう女性。

だから短期間に誰からも好かれ、知らず知らずのうちに応援してくれる人ができ、不可能なことをどんどん実現してしまう程のパワーを身につけてしまう。

これはやっぱりアメリカ女性のど根性が根底にあるのだろうか。玉ねぎを100個位みじん切りの練習で積み上げてるシーンなど「ただ明るいだけでなく影の努力も怠らない女性」ということを象徴している。

彼女の言動はひたすら見ている私達をニヤニヤさせてしまうおもしろさなのだが、ものの考え方、行動の仕方がまさに自分の理想だと思う部分も多く、「もっとこういう風に生きなきゃ」とつくづく思った。

もっとポジティブに、もっとオープンに、もっとマイペースに、というところなんだよな。

一方の現代の女性、ジュリー・パウエルにも共感する部分はいっぱい。

こちらは今まで全てのことが中途半端な自分がいつも嫌で、それをひとりで抱え込んでいる、という女性。

新婚で、旦那様は優しいし、たくさんの友人達もいる。でもバリキャリの友人には若干見下されてる仕事だし、元々は「書く仕事」を志し、挫折をしている。

昔大好きだった「ブリジット・ジョーンズ日記」のブリジットとはまた違ったコンプレックス内包女性、といった感じなのだ。

ジュリーを演じたエイミー・アダムスは、いくつも主演映画があるのにハリウッド女優オーラのない、等身大のニューヨーカーという雰囲気のすごくキュートな女性

ジュリア・チャイルドのフランス料理レシピに挑戦する彼女の戦場、キッチンも全然素晴らしくなく、生きたロブスターを真剣に恐がったり、大失敗が続いて思わずキッチンに駄々っ子のように寝てしまったり、いかにも料理好きの素人、という感じで頑張れ~という気になってしまうのだ。

又、映画の中でジュリーの自宅が中心となっているおかげでニューヨークでの普通の暮らしぶりを色々観察することができるし、何といってもレシピを再現した料理が完成する毎に、画面を観て「おいしそ~」とうっとりすることもできる。

そして何といってもこれが実話なんだ、と実感できるのは、今でもジュリー・パウエルの挑戦ブログ「Julie/Julia Project」を普通にインターネット上で見ることができること。

さっき覗いてみたら、2004年8月ジュリア・チャイルドが91歳で亡くなった事を知った彼女の気持が書き記されているのが最後の記事になっていた。

家族でもなく親友でもなくただの憧れでもない深いつながりのある人を失った気持が綴られていて、映画の後日談を偶然知ってしまったような気持になった。

ジュリーにもジュリアにもそれぞれ見習いたいところがたくさんある。

ジュリア・チャイルドが料理番組(当時白黒テレビ)で言う「失敗してもいいのよ~(裏声)」というおおらかさ。
そして出来た料理を「ボナペティ~(裏声)」と明るく楽しく勧めることができること。
そんな風にいられたらきっと幸せな人生が送れるに違いない。

そしてジュリー・パウエルのブログのように、人生行き詰った、と思ったら、ちょっと無理かもという目標をとりあえず立ててみる。そして公言してみる(ココが重要)。

私は色々思っていても石橋たたくどころか、渡らずに橋の脇でずっと立ち止まっているタイプ。ここ何年も自分にストレス感じ出るのは自分自体が原因なのか

ちょっと手の込んだ料理でも作って少しジュリーの気持になってみようと思う食欲の秋の1日、なのだ

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コメント

こんにちは!
うわぁ、こんな面白そうな映画あったんですねぇ。
しかも実話だと!もうめちゃくちゃ興味津々です
世代を超えて受け継がれていく精神(心根のようなもの?)と、そこに深い繋がりが生まれ…。
なぁんて、四の五の言う間に観てみます

映画や本、演劇etc…、じっくり愉しめる季節がようやくきましたね
もっちろん、忘れてはならない(忘れるわけない)のが食欲の秋の到来ですね

投稿: おけいはん | 2010年9月25日 (土) 16時00分

こんにちは。
やっぱり、ポジティブ&マイペースな人が(周りに迷惑をかけない程度に!)一番強いと思うんですよね。最近、よくテレビでお見かけした水木茂先生も超ポジティブ
ちなみに、うちの旦那の唯一のとりえ(?)が、能天気で悩みがないこと!!あんなになれたら楽だろうなぁ・・・と思うけど、そんなに簡単に変われません

投稿: くり | 2010年9月25日 (土) 20時47分

おけいはんさん、こんにちわ!
劇場公開はあっという間に終わってしまった作品だったので(確かまだアバター全盛期)やっと観られた!という感じなのですが、 ホントにお勧めできる楽しい映画ですよ
パリの50年前頃の様子とか、ジュリア先生のお料理講座の再現映像とか(そっくり!)きっとおけいはんさんも気に入ってくれるのではないかな~と思います。
是非感想聞かせてください!
でも欠点は、最近食欲がやや旺盛に・・・

投稿: ソックスモンキー | 2010年9月25日 (土) 22時57分

くりさん、こんにちわ!
水木先生!確かにその通りです。
最近よくテレビに露出されていますが、往年の岡本太郎氏を彷彿させるユニークなマイペースぶりに「うらやましい~」と思ってしまうほどで
くりさんのご主人も天真爛漫な方そうですものね。
本当は悩んだりすることもあるんでしょうが、ジュリアのようにそれをささっと心の中から片付けちゃうところが常人と違うのでは
夫婦は似てくるというけど・・・という日はいつか来るでしょうか。ふふっ

投稿: ソックスモンキー | 2010年9月25日 (土) 23時04分

こんばんは
この映画、実はまだ観てないのです
ずっと観たいと思っていたのに、なぜか観れず・・・
今週末、早速借りてきま~す

オリンダのリストランテとはまた違ったポジティブな映画のようですね!
お料理がコルドンブルーということもあって、目にも鮮やかなお料理が登場してくるのでしょうね
あぁ、うずうずしてきちゃいます!!

私の友人に、いつも前向きでパワフルに、でもしなやかに生活している子がいるのですが、その秘訣を聞いたところ「毎日感謝して、笑って、体を動かす。そして、やりたいと思ったことを"to doノート"に書いておくの。そうすれば、必ず出来るのよ」と言ってました。
ちょっと違うかもしれないけど、その言葉を思い出したので、またto doノート書き始めてみます

投稿: acco | 2010年9月30日 (木) 20時02分

accoさん、こんにちわ!
以前ご紹介頂いた「オリンダ・・」とてもよかったですそしてこの映画のジュリー役は「サンシャインクリーニング」(←こっちも観ましたぜ!)のお姉ちゃんの方ですよ
良い映画に出会うとやった!という気になりますね。
そしてto doノート、お友達のおっしゃるとおりですね。アンジェラ・アキのアメリカOL時代の上司の方もこのto doノートを時間軸をピラミッド型にして、下から「2ヶ月以内にやること」「2年以内に」「10年以内に」と並べて順番に実行していくんだ、と教えてくれたそうです。私もそろそろやってみようかな

投稿: ソックスモンキー | 2010年10月 1日 (金) 17時44分

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