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『ミッドナイト・イン・パリ』

家に引きこもってやっていたレポートも提出し、水曜日はいつものように朝から英会話。
となると、せっかくちゃんと身支度して出かけるのだからやっぱりレディスDayを利用して映画を見たい
先週金曜の日経夕刊の映画評で気になっていた『ミッドナイト・イン・パリ』を見ることにした

ウッディ・アレンの監督・脚本(今回は出演なし)で、どうやら1920年代のパリがたくさん見られるらしい。最近1800年代のフランスに頭がいってる私にとっては、これを見ないで何を見る、という感じだ

おおまかなストーリーとしては、ニューヨーカーのカップル(婚約中)が、彼女の父親のビジネス出張に便乗してパリに旅行に行く。現実派でキュートな彼女に対し、彼氏は普段は売れっ子シナリオライターながら作家志望の、ちょっとマイペースで夢想家の青年なのだ。この彼氏がノスタルジーな昔のパリに憧れ、パリに到着しても小説や映画に出てくるようなメルヘンな行動ばかりをしたがる(雨の中をわざわざ歩いて帰るとか)事が、彼女や両親をいらいらさせ、とうとう単独行動でホテルに戻ることになった夜の街中で1920年代のパリの街に紛れ込む・・・というような話し。

この青年を演じるのがオーウェン・ウィルソンで、とにかくわかりやすいキャラなのがいい

パリに来てウキウキわくわく、何もかにもが感激、ここに住もうここに住もうと彼女に言いながら、両親や友人夫妻に連れまわされる様子がしつこい犬みたいで面白いんだもん

そしてタイトルのごとく、深夜0時を過ぎてからの数時間の間のみに出会うことの出来る1920年代にパリに住んだ芸術家たちの「なりきってる感」にウッディ・アレンのうまさが出ているところで、ピカソにしてもダリにしても、ぎりぎりパロディーとはいえない雰囲気でしかもすんごく似ている(たぶん)俳優さんたちが演じているのだ

青年がヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルド(『グレートギャツビー』の人ですね)といった憧れの作家に会っていちいちびっくりする顔も、「そりゃ驚くよね~」と見ているこちらが笑ってしまうほどの感激した感が出ていて、後半ストーリーがどのように完結しても許そう、と思えるほど愛情を持って見守ってしまった。

会えるはずもない過去の人達との交流を通して、徐々に青年は「人はいつも現在に不満を持っていて、もっと昔、もっと昔、と過去に憧れるものなんだ」ということを知るのだが、メッセージ性らしきものはそれ以外あまりなく、もうスクリーンに映し出されるパリを楽しむのみ。

あっさりとした結末がこれまたウッディ・アレンらしく、あー面白かったなとシンプルに思える映画だった

私が一番ツボだったのはダリの人なのだけれど、あとで調べたらあの「戦場のピアニスト」の人だったあららなんだかキャラが・・・

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コメント

あぁ、もうコレ!
FM cocoroで映画評を聞き、これは見なきゃ‼と意気込んでいたんですよ(*☻-☻*)
ソックスモンキーさんの記事、面白すぎです♪
歴史上の人物をもじって・・って、日本でいえば夏目漱石や野口英世の、アレですよね。
でも、ウディ・アレンがやっちゃうとただのパロディじゃなくなるんでしょうか(^O^☆♪
やっぱ、見なきゃ~ですね!

投稿: おけいはん | 2012年6月 3日 (日) 20時54分

おぉ、そちらではもう始まっているのですね!
茨城は今月の下旬くらいから始まるので、待ち遠しいです
そして、19世紀のフランス文学を学ばれているのですね素晴らしい~!!
エミール・ゾラやモーパッサン、ランボーと授業で学んだ気はするのですが、難解なこと以外は、全くもって記憶にありません・・・情けない(涙)
もし興味があれば、ジャック・プレヴェールの詩やレイモン・クノーの作品は読みやすく、映画になっているものもあるので、難解なフランス文学に飽き時には、お勧めです

投稿: acco | 2012年6月 5日 (火) 15時43分

おけいはんさん、こんにちわ!
コメントが遅くなって誠に申し訳ありませんもしかしてもう映画ご覧になった頃でしょうか?
私もたまにしか聞きませんが、FMラジオでDJの人が紹介してくれる映画解説も結構楽しいですよね
この映画はどんな風に紹介されてたのかな~
フランスが舞台ながらアメリカ映画だな、と実感したのは、登場する人物の殆どがフランスの芸術家でなく、パリに魅かれて住んでいるアメリカ人や他のヨーロッパ人だというところです。是非おけいはんさんの感想も聞きたいっ

投稿: ソックスモンキー | 2012年6月 8日 (金) 11時24分

accoさん、返信コメントが毎度遅くてごめんなさい
accoさんは公開されたらきっと観られるんだろうなーと思ってました短い映画ですがきっと楽しめる作品だと思います
19世紀の世界では、最近課題のためにボードレールを色々読みまして、詩の世界を感じる自分の感性がまだ未熟すぎると思っていたところでした
ジャック・プレベールとレイモン・クノーですね読んでみます

投稿: ソックスモンキー | 2012年6月 8日 (金) 11時30分

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